目次

はじめに

とことん愚直であれ
「値打ち」のある商売をしようや
「最高にハッピーな革命」

第１章　真面目に正しくやる

「紙切れ一枚」の奇跡
厳しいけれど、働きがいのある場所
現場は人に任せて、自分は次の商売を考える
身体に刻みつけた商売哲学
目先の利益を求めない
お客様が求めていることをちゃんとやる
原価率80％のトロに、「ええんちゃうか？ 行っとけ」
お客様を驚かせたとき、「値打ち」が生まれる
原価は下げないが、厳格に管理する
ロスは徹底的に排除する
「できん、できん」言うな
不利な条件にこそ、チャンスはある
ぶれない「戦略」をもて
「戦略」が優れているだけでは、人は動かない
同じ職場で働くという「出会い」を大切にする

第２章　すべては「お客様」から始まる

「回転寿司なんかに、いいネタは売れないよ」
お客様のために、できる限りのことをやる
相手に手柄をとらせてから、交渉する
「正論」を押しつけるのではなく、妥協点を見出す
接待・付け届けは一切禁止
パートナーと徹底的に「目線」を合わせる
小さなノウハウの積み重ねが、ごっつい強みを生み出す
「品質」のためには、「効率」も犠牲にする
「鬼加工」の誕生
“終わりのないサイクル”を回し続ける
「品質」は細部に宿る
「作業」ではなく、「仕事」をする

第３章　やるからには「１番」になる

３番以下は覚えてもらえない
ライバルの動向に惑わされない
異なる企業文化との軋轢
プライドがあるから、ぶつかり合う
問題があったら、率先垂範
「危機」を共有すれば、対立を乗り越えられる
回転寿司を単品管理する
「経験知」に頼らない仕組みをつくる
世界初のシステムを開発
「私心」を捨てれば、的確な判断ができる

第４章　商売の原点を忘れない

突如、浮上した「かっぱ寿司」との大連合構想
「哲学」を共有できる相手としか組まない
居心地がよいだけの場所では、成長が止まる
「寿司原理主義を捨ててください」
「数字」を求めて、惨憺たる結果に
商売の本質からブレてはいけない
「値下げ」という劇薬
自分の「強み」を最大限に活かす
ビジネスとは「ストーリー」である
「値打ち」をストレートに伝える
真面目に正しくやり続けるから、「ブランド」は生まれる
鍛えてくれるパートナーを探せ
現場には必ずヒントが落ちている
あらゆる可能性を否定しない

第５章　とことん「人」を大切にする

最終的に「味」を決定するのは「人」である
「おもてなしの心」は、簡単には手に入らない
「人」で空気が変わる
仕事のときは、「役者」に徹する
仕事を通して、人は変われる
ポジティブな気持ちを生み出す「場」をつくる
常に、全体を見る「目」をもつ
「ちゃんと見てますよ」というサインを送り続ける
まず、いちばんの問題児と信頼関係を築く
従業員を大事にすることが、お客様を大事にする第一歩
「答え」を教えず、「なぜ？」と問う
押しつけられた言葉は、無力である
ピンチのときこそ、チャンスに変わる
商売とは、お客様に育てていただくもの
「褒める文化」が、会社を育てる
「商品」はマネできても、「心」はマネできない
存在意義のある会社こそ、強い会社である

おわりに

著者プロフィール

豊﨑賢一（とよさき・けんいち）
株式会社あきんどスシロー代表取締役社長。
1965年徳島県生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校を経て、大阪阿倍野の寿司屋「鯛すし」に就職。その直後の1984年、創業者・清水義雄氏が回転寿司に参入。お客様に「安いし、こんなにおいしい！」と喜んでもらうために、創業当初から「原価率50％」を貫く（外食チェーンでは原価率30％台が常識）ほか、加工、調理、回転レーンの管理まで、ひたすら小さな工夫を積み重ね、圧倒的な「商品力」をつくり上げた。
2009年に社長就任。約500億円（07年度）だった売上を約1200億円（13年度）に伸ばし、業界トップに躍り出る。また、09年度、11年度には顧客満足度指数調査（経済産業省）で、飲食部門第１位を獲得する。現在、2020年度までに売上2000億円を達成すべく陣頭指揮をとっている