目次

はじめに

人類3000年におよぶ戦略を、なぜいま学ぶ必要があるのか
現代のビジネスパーソンに役立つ戦略を歴史から厳選
個人の体験を大きく超える英知を、数多くの戦略から身につける
古代の戦闘と現代ビジネスに共通する戦いの「勝利の法則」

第１章　勝敗を分けるリーダーシップ戦略

01　逆転戦略
孫武「孫子」
敵の意表をついて小が大に勝つ

02　突破戦略
アレクサンダー大王「東方遠征」
短期間で一気に領地を拡大する

03　人心掌握戦略
ニコロ・マキアヴェリ「君主論」
「正しい目標」を掲げて人を動かす

第２章　戦況を決定づける軍事戦略

04　兵力最大化戦略
ナポレオン・ボナパルト「革命戦争」
凡人を最強兵力へと変える仕組みづくり

05　逆転優位戦略
カール・フォン・クラウゼヴィッツ「戦争論」
相手の強みを真似て無力化する

06　間接的アプローチ戦略
リデル・ハート「戦略論」
相手の強みと正面衝突せずに勝利する

07　状況適応戦略
ウィリアムソン・マーレー「戦略の形成」
戦略の決定プロセスが勝利を左右する

第３章　生産力を最大化する効率化戦略

08　効率化戦略
フレデリック・テイラー「科学的管理法」
目に見えないムダを排除して成果を最大化する

09　効率化戦略
大野耐一「トヨタ生産方式」
現状を問い、新しい生産システムを発明する

10　時間短縮戦略
ジョージ・ストークＪｒ．他「タイムベース競争戦略」
利益を生む部分に絞って時間を短縮する

第４章　組織の限界を突破する実行力戦略

11　知識創造戦略
野中郁次郎、竹内弘高「知識創造企業」
組織として新しい成功の方程式を創造する

12　組織的熱狂戦略
トム・ピーターズ他「エクセレント・カンパニー」
「人の動機づけ」でエクセレントな実行力を生み出す

13　組織的進歩戦略
ジェームズ・Ｃ・コリンズ他「ビジョナリー・カンパニー」
「組織ビジョン」で時代を超えて生き続ける

第５章　突出した成果を出す目標達成戦略

14　セルフマネジメント戦略
ピーター・Ｆ・ドラッカー「経営者の条件」
習慣を変えて個が組織の中で成果をあげる

15　情熱活用戦略
トム・ピーターズ「エクセレントな仕事人になれ！」
自己コントロールで本来の実力を最大限に発揮する

第６章　ライバルに勝利する競争戦略

16　ランチェスター戦略
フレデリック・ランチェスター「ランチェスターの法則」
科学的な数理モデルで「弱くても勝つ」

17　競争優位戦略
マイケル・ポーター「競争戦略」
「攻撃」と「防衛」を攻略して競争に打ち勝つ

18　市場創造戦略
チャン・キム、レネ・モボルニュ「ブルー・オーシャン戦略」
「差別化」と「低コスト」で新しい市場を切り拓く

第７章　問題を解決するフレームワーク戦略

19　問題解決戦略
マッキンゼー・アンド・カンパニー「７Ｓ」「ＰＭＳ」
問題点を最速で浮かび上がらせる思考の枠組み

20　成長概念化戦略
ボストン・コンサルティング・グループ「経験曲線」「ＰＰＭ」
成功企業の秘密を抽出して概念化する

21　マーケティング戦略
フィリップ・コトラー「マーケティング・マネジメント」
売上をあげるために、いま何をすべきか発見する

第８章　強い組織をつくるマネジメント戦略

22　変化対応戦略
アルフレッド・Ｄ・チャンドラーＪｒ.「組織は戦略に従う」
「組織変革」で景気の浮き沈みと市場の変化に対応する

23　創発戦略
ヘンリー・ミンツバーグ他「戦略サファリ」
戦略を計画ではなく実践から生み出す

24　経営管理戦略
ゲイリー・ハメル「経営の未来」「コア・コンピタンス経営」
戦略をスピーディーに変え魅力的な環境をつくる

第９章　ルールを変えるイノベーション戦略

25　新結合戦略
ヨーゼフ・シュンペーター「経済発展の理論」
「新結合」によって優位性を保ち続ける

26　パラダイムシフト戦略
ジョエル・パーカー「パラダイムの魔力」
新しいパラダイムでゲームのルールを変える

27　組織的イノベーション戦略
クレイトン・クリステンセン「イノベーションのジレンマ」
見えない市場に小さく挑戦できる組織をつくる

第10章　新たな生態系を生み出す21世紀の戦略

28　プラットフォーム戦略
ガワー、クスマノ『プラットフォーム・リーダーシップ』
他社を競争させて自社の利益を極大化する

29　リバース・イノベーション戦略
ビジャイ・ゴビンダラジャン他「リバース・イノベーション」
視点を逆転させて、さらにシェアを拡大する

30　アダプティブ戦略
スティーブ・ヘッケル「適応力のマネジメント」
各人が自律的な判断・行動をできるようにする

おわりに

戦場の突破口を見つけ、未来への扉をこじ開けるために
アレクサンダー大王は、戦場でも歴史書『イリアス』を枕元においていた
いまの時代、歴史と戦略の二つが最強の武器となる

参考文献一覧

著者

鈴木博毅（すずき・ひろき）
1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。ビジネス戦略、組織論、マーケテイングコンサルタント。MPS Consulting代表。貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略論や企業史を分析し、新たなイノベーションのヒントを探ることをライフワークとしている。多数の企業の戦略策定と変革に携わり、顧問先には顧客満足度ランキングでなみいる大企業を抑えて1位を獲得した企業や、特定業界で国内シェアNo.1の企業など成功事例多数。
日本的組織論の名著『失敗の本質』をわかりやすく現代ビジネスマン向けにエッセンス化した『「超」入門 失敗の本質』（ダイヤモンド社）は、戦略とイノベーションの構造を新たな切り口で学べる書籍として14万部を超えるベストセラーとなる。その他の著書に『企業変革入門』『ガンダムが教えてくれたこと』『シャアに学ぶ逆境に克つ仕事術』（すべて日本実業出版社）、『空気を変えて思いどおりに人を動かす方法』（マガジンハウス社）などがある。