プロフェッショナル・ファシリテーター
どんな修羅場も切り抜ける6つの流儀
プロフェッショナル・ファシリテーター
どんな修羅場も切り抜ける6つの流儀
書籍情報
- ラリー・ドレスラー:著 森 時彦:監訳 佐々木 薫:訳
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2014年07月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:312
- ISBN:978-4-478-02710-3
内容紹介
ファシリテーションのツールやテクニックを熟知しているだけでは十分ではない。使う人の存在感やマインドに裏打ちされて初めて力を発揮する。どんな修羅場に立たされても、自分自身を見失わず、冷静さを保ち、賢く議論を導く力が必要である。ファシリテーターのマインドの重要性とその鍛え方を具体的に解き明かす。
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目次
序文 ロジャー・シュワーツ
はじめに
本書を書くにいたった背景
誰が読むべき本か?
本書の内容
パートⅠ ファシリテーターの修羅場/パートⅡ 修羅場を切り抜ける6つの流儀/パートⅢ プロフェッショナル・ファシリテーターになるために
序章 炎上する会議
感情に火をつけるスイッチ
本当の役割に徹する
炎を求めて
すべてはグループのために
一生続けるトレーニング
炎を歓迎する
パートⅠ ファシリテーターの修羅場
第1章 炎を味方につけよう
破壊的な炎とは/創造的な炎とは
炎のパターンを知る
自分の中にある炎
自分の思い込みに気づく/感情スイッチ/アイデンティティとエゴ/諦めるのはまだ早い
第2章 「炎の達人」としてのファシリテーター
連邦森林管理局の過ちに学ぶ
二人のバス運転手から学べること
「切り離された存在」という幻想
「炎の達人」とは
なぜ、ファシリテーターの内的状態が重要か
簡単じゃない、だけどいちばん大切なこと
パートⅡ 修羅場を切り抜ける6つの流儀
第3章 〈流儀1〉自分の状態変化に敏感になる
なぜ、自分自身を焼き尽くしてしまうのか
なぜ、思考や感情が望ましくない結果を生むのか/感情スイッチが入ると……
自分の状態変化に敏感になるとは
自分の状態変化に敏感になるために必要なこと
自己観察力/全身センシング/リフレクティブ・プロセッシング
自分の変化に気づくようになると何が変わるのか
「つながり(絆)」を生み出す/リソースフル/中立性を保つ
第4章 〈流儀2〉「いま、ここ」に集中する
なぜ、自分自身を焼き尽くしてしまうのか
過去に関する後悔/未来に関する心配「『いま、ここ』にあらず」がもたらすもの
「いま、ここ」に集中するとは
「いま、ここ」に集中するために必要なこと
注意力/静観力
「いま、ここ」に集中すると何が変わるか
穏やかでいること/広い視野、研ぎ澄まされた感性
第5章 〈流儀3〉オープンマインドを保つ
なぜ、自分自身を焼き尽くしてしまうのか
「知っている」という思い込み
「オープンマインドを保つ」とは
オープンマインドを保つために必要なこと
謙虚な態度/判断を保留する/好奇心を持つ/諦めない心
オープンマインドになると何が変わるか
創造性/安心・安全な場をつくる/学び
第6章 〈流儀4〉自分の役割を明確に意識する
なぜ、自分自身を焼き尽くしてしまうのか
自分の役割を明確に意識するとは
自分が果たすべき役割は何か/ファシリテーターとして守るべき基本原則は何か/誰のために、ここにいるのか/
グループは何を達成したいのか/自分がすべきこと、すべきでないことは何か
自分の役割を明確に意識するために必要なこと
明解な理解/コミットメント
自分の役割を明確に意識していると何が変わるのか
統一感/勇気/自然体/自分の役割を見極める
第7章 〈流儀5〉意外性を楽しむ
なぜ、自分自身を焼き尽くしてしまうのか
意外性を楽しむとは
意外性を楽しむために必要なこと
こだわりを捨てる/遊び心を持つ/必ずうまくいくと確信する
意外性を楽しめるようになると、何が変わるか
アジリティ/自信
第8章 〈流儀6〉共感力を養う
どうやって、自分を焼き尽してしまうのか
「無感覚」に逃げ込む/「攻撃的」になり自分を守る/他人に自分を「投影」する
共感力を養うとは
共感力を養うために必要なこと
感情受容力/自己受容/全体知覚/無条件の肯定的受容
共感力を養うと何が変わるのか
癒し/信頼/愛
パートⅢ プロフェッショナル・ファシリテーターになるために
第9章 日常的に行なうトレーニング
継続の必要性
日々のトレーニング
リラックスしながら、その瞬間に注意を向ける
身体のセンタリングで、リラックスを学ぶ/マインドフルネス瞑想で、穏やかな集中力を身につける
思考と感情の限界を押し広げる
自問法/仲間同士で助け合う相互メンタリング/安心な場をつくって知恵を引き出す「クリアネス会議」
共感力を養う
共感日記で、感情に対する感覚を研ぎ澄ます/共感呼吸──トングレンで悩みを解毒する
志と貢献を確認する
炎の中で実践する
ミーティングの参加者になる/アレルギー・ゾーンに足を踏み入れる/パートナーと一緒にファシリテートする/
とにかくファシリテートしてみよう
継続は力なり
第10章 ファシリテーションの事前準備
なぜ、準備を行なうのか
自分とつながる
自分の後ろに立っている人を思い出す/自分の志に立脚する
ミーティング会場とつながる
一礼して部屋に入る/心を込めて部屋の準備する/参加者の椅子に座る
参加者とつながる
より大きな世界とつながる
尊重・感謝・放下
準備をうまく進めるには
第11章 修羅場にどう立ち向かうか
なぜ、炎の中で使える手法が必要か
自分を知るための「身体意識」
言語化して意識する「命名法」
「一旦停止」で、自分を取り戻す
「状態シフト」
呼吸/必要な能力を思い浮かべる/志を思い出す/身体から変える/リフレーミングする/違いに気づく/
味方やアドバイザーを思い出す/アファメーションを活用する
ミーティング中の心のバランスを保つ
第12章 振り返りと休息
なぜ、振り返りと休息が必要なのか
次に進む
会場に残り、後片づけをする/家に戻るまでにできること/洗い流す/参加者に聴いてもらう
会議から学ぶハーベスト法
基本はリフレクション/日記をつける/祝福する
心身を回復させるために、リフレッシュする
自分をリセットするノウハウ/魂を癒すアートに触れる、自然の中で過ごす/身体を動かして整える/
クリエイティブな活動でリフレッシュする/親しい家族や仲間のサポートを得る/笑う/他者から学べる人、学べない人/
パーソナル・リトリートで、自分らしさを取り戻す
振り返りと休息をうまく実践するには
おわりに 炎の達人の世界にようこそ
監訳者あとがき
著者
ラリー・ドレスラー(Larry Dressler)
ブルー・ウィング・コンサルティング社設立者。国際的に著名な組織開発コンサルタントとして、多くの主要会議のファシリテーターおよびリーダーとして活躍する一方、組織間の交渉、契約に携わるリーダーたちのコンサルティングも務めている。その活動範囲は幅広く、30業界に及ぶ企業本社、産業災害地域、アマゾン熱帯林の太陽光発電を利用したチョコレート工場などが含まれる。クライアントには、シスコシステムズ、スターバックス、三菱自動車、バクスター、1% for the Planet、小児エイズ基金、日産自動車などがある。また、グアテマラ郊外の若者のリーダーシップと子どもの識字教育を推進する非営利団体リーディング・ビレッジの共同設立者でもある。
監訳者
森 時彦(もり・ときひこ)
大阪生まれ。大阪大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)卒。工学博士・MBA。神戸製鋼所を経てGEに入社。日本GE元役員。その後、半導体検査装置大手テラダインの日本法人代表取締役。2006年に、組織の活性化、リーダー育成を支援する㈱チェンジ・マネジメント・コンサルティングを設立。また、中堅企業の成長促進をビジネスモデルとするプライベートエクイティのアドバイザー会社、㈱リバーサイド・パートナーズの代表パートナーとして企業の成長促進、組織の活性化に取り組んでいる。ビジネス・ブレークスルー大学客員教授、日本工業大学大学院客員教授。著書に『ザ・ファシリテーター』『ザ・ファシリテーター2』『ファシリテーター養成講座』『ファシリテーターの道具箱』(いずれもダイヤモンド社)などがある。
訳者
佐々木 薫(ささき・かおる)
活水女子大学卒業後、オーストラリアのモナシュ大学大学院で社会言語学を学ぶ。社会学、心理学、意味論、人類学、宗教学、東洋哲学、シャーマニズムなどを実践で学び、1989年からはブラジルの熱帯林および先住民の支援活動にあたる。ファシリテーター、研修講師、翻訳・通訳。訳書に『ドラム・マジック』(工作舎)、『ドラミング』(音楽之友社)他がある。
翻訳協力
荒金雅子(あらかね・まさこ)
㈱クオリア代表取締役。ダイバーシティファシリテーター。NPO法人日本ファシリテーション協会理事(FAJ)、国際ファシリテーターズ協会(IAF)日本支部理事。著書に『多様性を活かすダイバーシティ経営 基礎編・実践編』(日本規格協会)、『ワークライフバランス入門』(共著・ミネルヴァ書房)他がある。
岩城奈津(いわき・なつ)
㈱クオリア主席研究員。英ウェールズ大学カーディフ校経営大学院修了(MBA)。IAF認定ファシリテーター(CPF)、グローバルアクションラーニングコーチ(WIAL)、立教大学経営学部兼任講師。
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