実践ミャンマー進出戦略立案マニュアル
実践ミャンマー進出戦略立案マニュアル
書籍情報
- 杉田浩一 著/行方國雄 著
- 定価:4180円(本体3800円+税10%)
- 発行年月:2016年02月
- 判型/造本:A5並製
- 頁数:488
- ISBN:978-4-478-02644-1
内容紹介
ミャンマーに、いつ進出し、何を進出対象にし、どのように進出すべきなのか、現地を精通した著者が徹底解説します。業界ごとの基礎知識、進出ポイントも詳述。決定版の1冊です。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
第1部 戦略立案編
はじめに
第1章 ミャンマー進出の今
1. ミャンマー進出の現状
a) ミャンマー進出の現場から
b) 増え続けるミャンマー進出
c) 広がる投資対象業種と今後の増加が予想される製造業
d) 世界各地から殺到する進出
2. そもそもなぜミャンマーか
a) ミャンマーが注目される8つの理由
理由❶低い賃金水準
理由❷新たな消費人口の出現(消費市場としての魅力)
理由❸地政学的な重要性
理由❹豊富な天然資源
理由❺まじめで純朴な国民性、親日国であること
理由❻外資の進出が相対的に遅れていること
理由❼投資環境の整備が進み始めたこと
理由❽日本ならではの優位性が発揮できること
3. ミャンマー進出におけるリスク
リスク❶インフラ面での未整備
リスク❷法整備の問題
リスク❸関連産業の集積
リスク❹政情不安・民主化プロセス
リスク❺人件費の上昇
リスク❻不動産価格の高騰
リスク❼近隣諸国の経済サイクルの影響54
リスク❽事業戦略立案のための情報が入手できない
コラム:怪しげな現地進出コンサル・詐欺リスク
4. 過去にもあったミャンマーブーム
a) 1990年代の第1次ミャンマー進出ブーム
b) 他の東南アジアと比較しても難しいミャンマー進出
c) 一方で高まる「進出をしないコスト」
5. 進出における4つの鉄則
鉄則❶長期的な視点からの戦略立案
鉄則❷徹底したリスク分散
鉄則❸毅然とした意思決定
鉄則❹自分の得意分野で戦う
6. どうすれば日本企業としての強みを生かせるか
強みポイント❶日本企業に対する信頼感
強みポイント❷長期視点での進出実施
強みポイント❸総合力で勝負(価格のみで勝負しない)
強みポイント❹労使の一体感・教育投資
強みポイント❺考え方や対人関係構築における類似性
7. この章のまとめ
第2章 進出戦略立案の考え方
1. 「なぜ」ミャンマーに進出するのか
a) 検討のテーマ
b) 検討のフレームワーク
c) 事例研究:マニーの場合
2. 「いつ」進出すべきなのか
a) 検討のテーマ
b) 検討のフレームワーク
c) 事例研究:某ネット販売会社の場合
3. 「何を」進出対象にすべきか
a) 検討のテーマ
b) 検討のフレームワーク
c) 事例研究①:エイ・チャン・ター ホテル ヤンゴン(Aye Chan Thar Hotel Yangon)を開業した上原氏の場合
d) 事例研究②:ゴールデンバーグ社における現地製造品目の選定
4. 「どのように」進出すべきなのか
a) 検討のテーマ
b) 検討のフレームワーク
5. この章のまとめ
第3章 ミャンマー進出における法知識
1. 基本的な枠組み
a) 歴史的な経緯と法律体系
b) 主要な法源の状況
c) 小括
d) 進出戦略立案において知っておくべき法律
2. ミャンマー会社法
a) ミャンマー会社法の概要
b) 進出戦略立案において留意すべき事項
3. 外国投資法/国営企業法
a) 外国投資法の概要
b) 国営企業法の概要
c) 進出戦略案において留意すべき事項
4. 経済特区法
a) 経済特区法の概要
b) 経済特区法を通じた参入
c) 経済特区法の今後
5. 会社設立における基本的なプロセス
a) 形態ごとの会社設立プロセス
b) 設立プロセスにおける留意点
c) ストラクチャー選定における主要な論点
d) 何が主な分岐点になるのか
e) M&Aとストラクチャー選定に関する現状と今後の法律改正の動向
6. この章のまとめ
第4章 経済特区への進出について
1. 経済特区とは
a) そもそも経済特区とは
b) ミャンマーにおける経済特区
c) 他のストラクチャーとの比較
2. 経済特区開発の背景
a) ミャンマーのインフラ状況
b) ミャンマー国内の工業団地の状況
3. ティラワ経済特区開発小史
a) ダウェーの開発停滞
b) 2012年の日本による開発決定からの流れ
4. ティラワの現在
a) 認可の流れ
b) 開発工事の状況
c) 入居申し込みの現況
d) 受け入れ体制
5. ティラワ進出時の留意点
コラム:MJTD の日本人現地担当者に聞くティラワ進出の受け入れ状況
6. ダウェー経済特区の概要
a) ダウェー経済特区のポテンシャリティ
b) ダウェー開発の過去と現在
7. ダウェー開発に見る「PPP神話」の影
a) ミャンマー・タイ両国にとってのダウェーの位置付け
b) なぜ一企業が開発主体なのか
c) 国家プロジェクトとしての再開と頓挫
d)ようやく再開したダウェーの開発
e) 両国政府から独立した存在のダウェーSEZ開発会社
f) タイ政府側のダウェー・プロジェクトの推進体制
g) 今後のアジェンダと課題
8. この章のまとめ
第5章 戦略立案のための情報収集
1. 情報収集における現状
a) 進出計画立案時に直面する困難
b) 日系企業はどのように情報を取得しているのか
2. 現地企業はどう対応しているのか
a) ミャンマー現地マーケティング企業の場合
b) ミャンマー製菓会社の場合
c) 華僑系ルートの情報を生かす日系企業
3. 3つのケースから学ぶ対応のポイント「情報がないことを前提に検討」
a) ポイント①情報がないことを言い訳にしない
b) ポイント②身近の信頼できる情報ルートを最大限活用
c) ポイント③動きながら仮説検証を繰り返す(生きていない情報に基づく事業計画に頼らない)
4. 調査プログラムの立て方
Phase1.事業準備プロセス
コラム:ミャンマー進出において必要な社内での「ハードル下げ」
5. 効率的な現地調査の方法とは
a) 自社の目的に即した現地調査をどうデザインするか
b) 調査対象の多様化
c) より多い調査対象の確保
d) 何気ない風景から情報を引き出す
e) アポ入れの際の優先度
f) 意味のない表敬訪問ならやらないほうがまし
コラム:アポ入れの裏ワザ お坊さんを通じてのコンタクト
6. インタビューで本音を聞き出すポイント
a) 初めて会った相手から、どう話を引き出すか
b) 話す価値のある相手であると納得させること
c) まず先方にとって有益な情報を提供すること
d) 自然に相手が話したくなる環境を用意すること
7. この章のまとめ
第6章 提携・合弁先のスクリーニングと交渉
1. ミャンマーにおける合弁の重要性
a) 成功する合弁先の見つけ方なんてあるのだろうか
b) まず知るべきは、自分の「ストライクゾーン」
2. そもそも合弁とは何なのだろうか
a) 戦略における合弁の位置付け
b) 経営の自由度
c) 現地情報や知見へのアクセス
d) 事業展開のスピード
e) 既存企業の問題引き継ぎリスク
3. 合弁の存続期間と解消要因から考える検討のアプローチ
a) 合弁の存続期間
b) 主な合弁解消の理由
c) 成功する合弁のために必要なこと
4. Step1:現地法規制上の現地企業との合弁の必要性の確認
5. Step2:自社戦略上の合弁の必要性と目的の検討
a) 必要な検討項目は何か
b) 合弁の存在理由
c) 合弁の事業戦略の明確化
d) ガバナンス体制
e) 本体からの支援内容
f) 時間軸の観点からの考察
6. Step3:パートナー候補の検討・リストアップ
a) 成功する合弁の特徴とは
b) 合弁候補先のリストアップのポイント
c) アドバイザー活用の是非
7. Step4:パートナー候補のスクリーニング
a) パートナー候補のスクリーニングのプロセス
b) 明確な除外対象とする項目はあるか、それに該当する企業はどこか
c) スクリーニングで重視する評価ポイントの確認
8. Step5:パートナー候補の調査
a) どの程度の調査を行うのか
b) デュー・ディリジェンスにおける主要確認事項
c) デュー・ディリジェンスの検出事項への対応
d) 恊働業界調査の実施
9. Step6:パートナー候補との交渉
a) 合弁における交渉プロセス
b) ミャンマーにおける交渉での留意点 ①従前からの話が覆されるリスク
c) ミャンマーにおける交渉での留意点 ②交渉における言語
d) ミャンマーにおける交渉での留意点 ③時間の進み方についての相違に留意
e) 契約書に織り込むべきポイント ①議決権比率について
f) 契約書に織り込むべきポイント ②自社の持ち分売却・パートナー株式買い取り実現の条項
g) 契約書に織り込むべきポイント ③コンプライアンスについて
h) 契約書に織り込むべきポイント ④競業避止
i) 契約書に織り込むべきポイント ⑤紛争解決方法
j) 契約書に織り込むべきポイント ⑥準拠法
10. この章のまとめ
第7章 労務管理
1. ミャンマーの労働市場
a) 製造業における進出理由の第1位は「安価な労働力」
b) 域内で相対的に安い人件費
2. 製造業におけるミャンマーでの労務管理 ケーススタディ:マニー株式会社
a) よい意味で現地リスクを"割り切る"ミャンマー進出を成功させたマニーの胆力
b) 人の確保の観点から、わざと辺鄙な場所に工場を建設
c) 国民気質:進出時に認識すべきミャンマー人の気質とは
d) 文化・宗教:宗教の理解は見落としがちなリスク
e) 技術教育:日本人1人で300人のミャンマー工場を回す秘訣
f) 幹部採用:工場幹部は外部採用と内部昇格のどちらがいいのか
g) モチベーション向上:ミャンマーの従業員にとって効果的なインセンティブ付与とは
h) 福利厚生:法令上決められている福利厚生の着実な実行が差別化につながる
i) 従業員からの苦情対応:上司との軋轢で労務当局が乗り込んでくる!?
j) 賃金水準:突然賃金水準が50%上昇。工場運営の意外なリスク
k) 現地駐在員:ミャンマー駐在員人選のポイント
l) まとめ:製造業の人事管理におけるポイントとは
3. サービス業におけるミャンマーでの労務管理:ホテル・飲食業界
a) 従業員教育がサービス水準に直結するサービス業
b) ヤンゴンの日系レストランの従業員管理の場合
c) ヤンゴンの非日系レストランにおける対応
d) タイ大手MKレストランの教育制度とその理念
e) ヤンゴン日系ホテルの従業員管理の場合
f) ホテル協会が中心になって離職を牽制
g) 働き者の女性をいかに戦力化するか
h) 少しでも辞めないように、どれだけ相手の心に寄り添えるか
i) 評価基準の設定。細かく処罰を決めることは有効か
j) 安定した人材の維持及び成長に向けて
k) まとめ:サービス業での人事管理におけるポイントとは
4. ミャンマーの労務法体系
a) ミャンマーにおける労働関連法規の概要
b) 労務関連の管轄省庁
5. 労務関連個別事項に関する規制
a) 労働時間及び休暇等に関する規制
b) 労働及び技術向上法
c) 最低賃金法
d) 社会保障法
e) 労働法以外の特別法に基づく労働規制
f) 労働組合に関する法規制
g) 労務紛争に関する法規制
h) モデル雇用契約書について
6. この章のまとめ
第8章 その他法務上の論点
1. コンドミニアム法(The Condominium Law)
a) 意義
b) 法案の内容
2. 投資法(The Investment Law)
a) 意義
b) ドラフトの内容
3. 知的財産権法
a) 意義
b) ドラフトの内容
4. 会社法(Myanmar Companies Law)
a) 意義
b) ドラフトの内容
第2部 業界概要と業界別進出戦略
業界ごとの戦略立案の重要性
第1章 不動産業界
1. ミャンマーの不動産を知るための街並み基礎知識
2. 物件タイプ別に見るミャンマーの不動産市況
a) まとまった情報が取りにくいヤンゴン不動産市況
b) 旧来型物件
c) 今後も大幅な供給が見込まれる新規建設コンドミニアム
d) 価格は赤坂・六本木レベルの外国人向けサービスアパートメント
e) 住居不動産同様に高いオフィス家賃価格
3. 外国人がミャンマー不動産投資で可能なこととは
a) ミャンマーで土地売買は可能か?
b) 日本人は、何ができて何ができないのか
c) 横行する名義貸しによる不動産取得
d) コンドミニアム法施行前に名義貸しで購入する際の3つのリスク
4. 現地高級コンドミニアムの販売現場を歩く
a) ベトナム系不動産開発会社が手掛ける大規模開発 The Lake Suite
b) 68レジデンス
c) ミャンマーの不動産バブルはなぜ起こったのか
d) いよいよ訪れた不動産バブルの崩壊
5. 不動産開発事業におけるポイント
a) 不動産開発は外資の主要な参入分野
b) 許認可がなければ始まらない。担当者によって左右されることも
c) 今後の不動産市況は?難しい現地需要の見極め
d) 怪しい土地所有者が続出!?土地確保でババづかみしないために
e) 有力者によって変わる!?明確に存在しない建設基準
f) 現地企業と組むに当たってのストラクチャー
6. この章のまとめ
第2章 金融業界(銀行関連)
1. ミャンマーの金融システムの歴史
a) 尺度、保存、交換。通貨の持つ3つの機能
b) 通貨の機能を根本的に否定した廃貨令。不要になった大量の紙幣は薪代わりに
c) 取り付け騒ぎの遠因となった総合金融サービス会社の相次ぐ破綻
d) 2003年には当時の民間最大手銀行で大規模な取り付け騒ぎが発生
e) より安全な価値の保存場所を求めてさまようミャンマーの富
2. ミャンマー中央銀行と金融監督行政
a) 独立性の維持から程遠かったミャンマー中央銀行
b) 中央銀行による金融行政
c) 1990年代から始まった民間銀行開設
d) 急速に変化する銀行関連業務
) ようやく認められた外国銀行の支店開設。日系は圧倒的な厚遇に
3. 三井住友銀行が進めるミャンマー最大手行での業務改善とは
a) 2012年5月に現地民間最大手のカンボーザ銀行と提携関係を構築
b) 世界中の名だたる金融機関から、なぜカンボーザ銀行は三井住友銀行を選んだか
c) 現地の先端知識ニーズよりまずは基礎的な内容に注力
d) 国民の金融不信の払拭にはコンプライアンスの意識改革が必須
e) カンボーザ銀行へのサポートを現地銀行25行に対して実施
4. この章のまとめ
第3章 農業関連業界
1. ミャンマー農業の特徴とは
a) 大きく3つのゾーンに分けられるミャンマー農業
b) 日本との比較から見るミャンマー農業の特徴
c) 農業においてもインフラ面が課題
d) 輸出品に占める農業・林業関連の高い割合
e) 主要農産物のコメが輸出品目として低い理由とは
f) 90年代以降に政府介入が縮小。03年にはコメ輸出自由化へ
2. 日系NGOの活動から見るミャンマー農業
a) "厳しい土地"からスタートしたNGOオイスカの歩み
b) NGOは西側のスパイ?すべて人力で農地開拓
c) 研修生は未来の村のリーダー。実学重視で技術を普及させる
d) 創意工夫の意味が通じない。軍政化が続いた悪弊
e) 新技術はリスクになる。地道な説明が不可欠
f) 課題となるインフラ整備。灌漑設備の整備は急務
g) 降雨後の迅速な耕作が重要。幅を利かせる中国製農機具
h) 農機具よりも有効で受け入れられる日本のノウハウ
i) 地方開発・貧困削減に重点。徐々に変わりつつある行政
j) 農業全体の支援が不可欠。日本は教育、技術伝承に強み
3. ミャンマーアグリビジネスで先端を走る三井物産。先行優位の裏にあるバリューチェーン改善提案力
a) 45年ぶりにミャンマー米の日本輸出を成功させた三井物産
b) コメ品質改善への4つのポイント
4. この章のまとめ
第4章 製造業
1. 安価な労働力が魅力のミャンマー市場。製造業企業が直面する現地のリスクとは
a) 2012年の段階ではまだ本格化していないミャンマー進出
b) 製造業事業会社におけるミャンマー進出に対する期待感の高まり
c) 域内での人件費の高騰からミャンマーへの期待は高まっている
d) 実際には簡単ではない製造業の進出
2. 中国から移転しても製造コストはわずか10%減!? 製造業の進出の成功を左右する生産効率管理力
a) ゴールデンバーグ社の金沢社長は、単身中国に乗り込み徒手空拳で工場を立ち上げた
b) ミャンマー生産におけるポイントは労働集約型産業
c) 「華僑社会とのネットワークをつくり、積極的に中国人や華僑の人材を登用」
d) 当初は容易だった熟練工員の確保
e) 対中国比でのコストメリットは実はあまりない?
3. ミャンマーの生産効率の阻害要因を3つの観点から考える
a) 生産効率悪化の原因究明が、ミャンマー移管成功のポイント
b) 工場管理:最も大切な安定的な電力インフラの確保
c) 工場運営管理としてのリスク対策
d) 労務管理:会社が心のよりどころになり得るか
e) 品質管理:作業工程の明確化がポイント
f) 納期・物流管理:最大の問題は物流にかかる時間と不確実性
4. この章のまとめ
第5章 医療関連業界
1. 看護師・物資も枯渇するミャンマー医療現場
a) 医療機器も設備も古い。経済改革の恩恵は来ず
b) 薄給で副業に勤しむ医者
2. ミャンマーの保健衛生環境
a) 東南アジアで最も短い平均寿命
b) 近隣諸国と比較しても高い乳幼児死亡率
c) この2〜3年でHIV/エイズが死亡要因で急伸
d) 急激な増加を見せる病院数や病床数
3. ミャンマーの医療制度
a) ミャンマー医療の現況
b) 医療の前線では薬が十分に行き渡っていない
c) 最も優秀な学生が進学する医学部。医者になる人数の底上げが課題
d) 村に一番密着するコミュニティ・ヘルスワーカーの技量向上が重要
e) おむつ交換後の手洗い率は約10%。背景にあるのは「水がもったいない」
4. 進出環境としてのミャンマーの事業環境
a) 近隣諸国への進出と比較してミャンマー進出は割に合うか?
b) 留意すべきは文面内容よりも「実際、どこまでできるのか」
c) ミャンマーと比較して規制が緩いタイ
d) 極めて細かい規制が存在するインドネシア
e) 投資法上は参入障壁が低くなりつつあるベトナムだが
f) 総合的に見て、やはりハードルの高いミャンマーへの医療関連での進出
5. 医療機器におけるミャンマー進出
a) 中古医療機器の横行
b) 日本医療機器メーカーの進出と待ち構えるハードル
c) 医師側の知識不足からくる課題も
6. この章のまとめ
第6章 マスコミ・コンテンツ関連業界
1. 街中のビルボードから見るミャンマーの広告業界の構図
a) ヤンゴンで緑色のビルボード・ポールが増え続けるわけ
b) ミャンマーの広告会社は、メディア側の販売代理店?
2. クールジャパンの笛吹けど東南アジアでは韓国コンテンツが席巻中
a) 視聴率を意識し始めたミャンマーのテレビ局
b) 10年前からミャンマーに浸透している韓国ドラマ
c) 1時間枠に入れられる外国企業の広告は2つまで
d) 韓国ドラマより10倍高い日本のコンテンツ
e) 日本のコンテンツ制作側は海外展開に及び腰な面も
3. この章のまとめ
おわりに
著者
杉田浩一(すぎた・こういち)
株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役
カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学部及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。
15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。
2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。
ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。
行方國雄(なめかた・くにお)
弁護士/ニューヨーク州弁護士
TMI総合法律事務所 パートナー
TMI総合法律事務所ヤンゴンオフィス代表
東京大学法学部卒。ミシガン大学ロースクール(LLM)卒。東京大学法科大学院客員教授(2007年4月〜2010年3月)
主な取り扱い分野としては、一般企業法務、M&A、株式公開支援、海外進出支援、国際訴訟・仲裁等がある。2012年10月に、日本の法律事務所としては初めてミャンマーにオフィスを開設し、その代表を務め現在に至る。2013年7月より、経済産業省及び日本貿易振興機構(JETRO)が実施する「中小企業海外展開現地支援プラットフォーム事業」の現地支援プラットフォーム・コーディネーターも務めている。
ミャンマー法に関連した論文としては、以下のようなものがある。
2016年01月「緊急特別レポート 重要法令草案などに見るミャンマー法務の現在と将来」(The Lawyers)
2014年06月「2013年度ミャンマー連邦共和国法制度調査報告書」(法務省)
2014年06月「アジア諸国における商号の保護(その2)」(知財管理)
2014年05月「ミャンマー新経済特区法の概要」(旬刊商事法務)
2014年02月「債権回収に関するアジア各国の法制度」(金融法務事情)
2013年10月「ミャンマーにおけるM&A」(MARR)
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)