データを武器にする
勝つための統計学
データを武器にする
勝つための統計学
書籍情報
- 渡辺 啓太:著
- 定価:1650円(本体1500円+税10%)
- 発行年月:2013年08月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:216
- ISBN:978-4-478-02540-6
内容紹介
ロンドン五輪で28年ぶりに女子バレーに銅メダルをもたらし、世界一のデータバレーを誇る日本。驚きの勝利の裏にあったものは、「いかにして現場でデータを効果的に使って、人の心を動かし、チームを勝利に導くか」にあった。日本初の全日本女子バレーボールチームの情報戦略担当アナリストによる、チームを勝利に導く法
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目次
はじめに
データを武器にチームで戦い、28年ぶりの銅メダルをものにする
第1章 データは伝え方がすべて
データは、とにかく視覚に訴える
場合によっては、円グラフより棒グラフ
数字に感情が結びつくと、記憶に残る
伝えたい「相手」を、ひたすら観察する
伝えるタイミング、順番にも意味がある
情報は「いい・ダメ・いい」のポジティブ・サンドイッチで
目標設定として、あえて他人と比較することも
情報は「腹八分」が適量
事実より次の一歩。データは伝え方がすべて
第2章 数字より大切なもの
まずはリーダーに受け入れてもらうこと
リーダーのタイプによって、求めるものも異なる
今期の課題を、キャッチフレーズに落とし込む
「提案型」から「提供型」へ。組織が変われば仕事も変わる
タイプ別・データを受け入れてもらう方法①
こちらから持っていく「提案型」へのアプローチ
「トップに話を聞いてもらう」ためにすべきこと
机上の空論にならない、「現場発」のデータの作り方
タイプ別・データを受け入れてもらう方法②
「提供型」は、選手へのアウトプットまで考える
意思決定者にはA4 1枚で伝える
マイナス評価のためだけにデータを使わない
情報の価値は「どうやって得たか」で決まる
気になったら、一次情報にアクセスせよ
ニュースソースに近い情報を収集する
否定的なデータを、建設的なアクションに変換する
第3章 データは質で勝負せよ
メダルをつかんだ「世界一」のデータ
同じ道具を使っても、データ収集スキルには差がある
あらゆる視点で「数値化する」ことにこだわる
分類に「グレーゾーン」を持つ
収集の時点では選別せず、どんどん記録する
常識を疑い、データで検証する
不利な要素こそ武器にしろ
意外と見落としがちな「自己分析」
実戦で使えるデータ整理術
整理のポイントは、他人が使いやすいかどうか
「作業」は最新ツールに頼り、「分析」に時間を回す
データは時々嘘をつく
平均の怖さ、パーセントの怖さ
第4章 情報戦を制するには
バレーボールは情報戦の世界
とっておきの「武器」は、ここぞという戦いでデビューさせる
タブレット型情報端末がもたらした、3つの変化
アナリストの仕事は、事前準備が9割
「いい準備」とは、ひねると必ず出てくる水道を作ること
ライバルにデータを渡す際に、気をつけたいこと
情報戦で揺さぶる—世界を仰天させた背番号戦術
データ活用を逆手にとって、裏をかく
第5章 データで人を動かす
そもそも、データで人は動くのか?
訪問販売から店舗型に
データは「手渡し」に意味がある
処方箋には注意書きを、データにはメッセージを
選手のために「適正」な指標を作る
データの並べ替えで、選手のやる気に火をつける
資料は紙で渡し、ページには余白を作る
心を震わせるデータを作る
すべての要素が詰まったモチベーションビデオ
やっぱり、データは伝え方がすべて
おわりに
著者
渡辺 啓太(わたなべ・けいた)
全日本女子バレーボールチーム情報戦略担当(チーフアナリスト)。
1983年、東京都生まれ。筑波大学人間総合科学研究科修了。専修大学バレーボール部時代に独学でアナリスト活動を開始。2004年に全日本女子バレーボールチームに初招集。2006年、日本バレーボール界初のナショナルチーム専属アナリストに抜擢され、全日本女子バレーボールチームの強化とアナリスト育成事業に貢献。2008年には日本選手団の最年少役員として北京五輪を経験する等、数多くの国際大会において日本の情報戦略活動を担う。
2009年からは眞鍋政義新監督のもと、引き続き全日本女子バレーボールチームのアナリストに就任。2010年には32年ぶりとなる世界選手権でのメダル獲得に貢献、2012年ロンドン五輪では28年ぶりとなる銅メダル獲得を果たした。
日本オリンピック委員会強化スタッフ(情報)、日本バレーボール協会女子強化委員会主事、科学研究委員会情報戦略班員、専修大学非常勤講師。
著書は『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』(東邦出版)、『伸びる人のデータの読み方、強い組織のデータの使い方』(日本文芸社)ほか。
JVA承認2013-07-014
いかにしてデータを現場に浸透させ、
人を動かし、チームを勝利に導くのか
ロンドン五輪で28年ぶりに女子バレーに銅メダルをもたらし、世界一のデータバレーを誇る日本。
驚きの勝利の裏にあったものは、
「いかにして現場でデータを効果的に使い、人の心を動かし、チームを勝利に導くか」
にあった。
・ただ大量のデータが「ある」だけでは、現場動かない。
・いくら高度な分析手法を持っていても、「何のために」がなければ、
データは単なる情報の集積でしかない。
ではいかにして、データを「武器化」し、結果につなげるべきか?
本書は、日本初の全日本女子バレーボールチームの情報戦略担当アナリストによる、
チームを勝利に導く方法がまとめられている。
時にはアナログな手法も使いながらデータを「武器化」し、
選手やリーダーである監督、スタッフを動かし、
不利な状況の中、チームで勝利をつかんでいったのか、
具体的なエピソードを入れながら、わかりやすく解説している。
統計学やビッグデータの有用性が注目される今、
実際にデータをどう現場で活かすべきかを伝える本書は、
ビジネスパーソンにとって大変示唆に富む一冊になっている。
営業現場全員にダブレット配れば成績が上がると思っている、
美しく整ったデータベースがあれば顧客をつかめると信じている等、
実際に組織で起こっている
「データそのものに対する誤解」
「現場とのコミュニーケーション不全」
を解くカギが、本書にはある。
データを武器にする・目次
第1章 データは伝え方がすべて
第2章 数字より大切なもの
第3章 データは質で勝負せよ
第4章 情報戦を制するには
第5章 データで人を動かす
著者について
渡辺啓太(わたなべ・けいた)
全日本女子バレーボールチーム情報戦略担当(チーフアナリスト)。
1983年、東京都生まれ。筑波大学人間総合科学研究科修了。専修大学バレーボール部時代に独学でアナリスト活動を開始。2004年に全日本女子バレーボールチームに初招集。2006年、日本バレーボール界初のナショナルチーム専属アナリストに抜擢され、全日本女子バレーボールチームの強化とアナリスト育成事業に貢献。2008年には日本選手団の最年少役員として北京五輪を経験する等、数多くの国際大会において日本の情報戦略活動を担う。
2009年からは眞鍋政義新監督のもと、引き続き全日本女子バレーボールチームのアナリストに就任。2010年には32年ぶりとなる世界選手権でのメダル獲得に貢献、2012年ロンドン五輪では28年ぶりとなる銅メダル獲得を果たした。
日本オリンピック委員会強化スタッフ(情報)、日本バレーボール協会女子強化委員会主事、科学研究委員会情報戦略班員、専修大学非常勤講師。
著書は『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』(東邦出版)、『伸びる人のデータの読み方、強い組織のデータの使い方』(日本文芸社)ほか。