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インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?

デフレ脱却をめぐる6つの疑問

  • 紙版

インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?

デフレ脱却をめぐる6つの疑問

書籍情報

  • 紙版
  • 佐々木融 著
  • 定価:1650円(本体1500円+税10%)
  • 発行年月:2013年04月
  • 判型/造本:4/6並製
  • 頁数:216
  • ISBN:978-4-478-02434-8

内容紹介

安倍政権下の金融政策は物価上昇率2%を目標に掲げるが、問題の本質はデフレでなく「需要がないこと」、目標はインフレでなく「需要増」のはずだ。仮にインフレが実現したとして、恩恵を授かるのは資産を持つ富裕層であり、銀行預金程度しか持たない一般人の購買力は確実に下がるだろう。多くはその事実に気づいていない。

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目次

はじめに

疑問1 日銀がお札を刷れば、財布の中の1万円札は増える?

お札はどうしてATMから出てくるのか?
銀行はどうやって日本銀行の口座からお札を引き出すのか
お札を刷っているのは日本銀行ではない
量的緩和政策は何の量を増やしているのか?
インフレとは何か

質問2 問題はデフレで、その克服のためにインフレを目標にする?

今インフレが起きれば、需要は一段と減退する
インフレはお札の価値が低下する現象
問題の設定を誤っていたため、目標も間違ってしまっている
インフレになると貧富の格差は拡大する
年金はインフレ分だけ増えないことが決まっている
インフレ目標は2%でも3%でも大差はない
〈コラム1〉実質金利がマイナスになるとはどういうことか?

疑問3 日銀が国債を引き受けるとハイパーインフレになる?

3種類のインフレのうち、良いインフレはひとつだけ
日銀の国債引き受けだけでハイパーインフレにはならない
ハイパーインフレはどのように発生するのか
日本のハイパーインフレは日銀引き受けでなく戦争が主因?
日本銀行はすでに国債を引き受けている

質問4 円安誘導のインフレで日本経済は復活できる?

アベノミクスでなぜ円安が進んだのか
為替変動で物価水準を動かす発想はナンセンス
人為的な相場誘導は誤ったメッセージを送る
円安がインフレ率に与える影響は限定的
ルイ・ヴィトンの値上げで喜んだのは誰か?
日本の交易条件は円安時に悪化するように変化した
日銀による外債購入の是非
〈コラム2〉日銀の仕事から見た本当の金融メカニズム

質問5 インフレターゲットを採用すればインフレになる?

インフレターゲット政策とは何か
それはニュージーランドから始まった
カナダはかなり長期スパンで見ている
英国はターゲットを上回っていても金融緩和を実行
スウェーデンとオーストラリアの柔軟な運用
欧米はインフレ「目標」のみ採用
導入の是非より、どのようにターゲットを達成するかが重要
日本はインフレターゲットの無力さに気づいていたはず…

質問6 日本国債は日本人が保有しているから売られない?

世界が注目する量的緩和先輩国の日本
日本の財政赤字が増加しても国債が売られない理由
欧米の中央銀行はバランスシートを縮小へ

特別付録 現役ストラテジストが顧客にしか教えない為替の構造要因と見通し

2012年末以降の歴史的な円下落の背景
経常赤字収支の赤字化だけで「構造的な円安」にはならない
短期から中期的に見た為替の変動要因
経常収支の為替相場への影響
長期的な為替相場の構造を決める要因は変化していない
リーマンショック時の教訓を忘れずに
米ドル/円相場は150円と50円のどちらに向かうのか?
日米実質金利差と米ドル/円相場の関係

おわりに




著者

佐々木 融(ささき・とおる)
JPモルガン・チェース銀行債券為替調査部長・マネジングディレクター。上智大学卒業後、日本銀行入行。調査統計局、国際局為替課、ニューヨーク事務所などを経て、2003年4月にJPモルガン・チェース銀行入行。著書に『弱い日本の強い円』(日本経済新聞出版社、2011年)。

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