カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方
カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方
書籍情報
- 久保田 カヨ子 著/久保田 競 解説
- 定価:1320円(本体1200円+税10%)
- 発行年月:2012年07月
- 判型/造本:4/6並製
- 頁数:252
- ISBN:978-4-478-02215-3
内容紹介
男の子を育てる母親の不安感を払拭するカヨ子節さく裂!自ら2人の息子を育てた「脳科学おばあちゃん」が書いた男の子のしつけ、子育ての決定版!説得力のある金言と具体的技術としての50のしつけが満載。この1冊あれば、就学前の男の子の子育ては万全!巻末に、脳科学の権威で夫・競氏のコラムも収録。
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目次
まえがき
第1章 運動する
01 歩 く 一度、冷静にわが子の歩くフォームを観察してみてください。
02 姿 勢 幼児の著しい成長に合わせて、イスの高さ、背もたれが考えられているでしょうか。
03 ころぶ ころぶことの上手な子は、大ケガをしません。
04 ケンカ ケンカの〝ひけどき〟を教えておくことも大切です。
05 興 奮 私の受け取り方を、時と場合で差のないように心がけることで、息子たちのカンシャクは徐々になくなりました。
06 ふざけ合い 家の中や公園では大いにやらせてください。少々のケガなどいいやと思って。
07 跳びおり 高いところから跳びおりる勇気は、ある程度先を読んで、読み切れない不安の部分にどう決断をつけるか──です。
第2章 手を使う
08 落書き 息を止めて、全身を動かして、長い線を一気に描く。それができる幼児は、描いて表現する楽しさを早くから身につけたのです。
09 非利き手 利き手の器用さは練習の度合いで育ち、非利き手の感度のよさは経験数で育ちます。
10 動 作 幼児はたとえ手が器用に動かせても、早く動けるとは限らないのです。早くする必要性がないとできません。
11 手指を器用に 幼児期に器用に手指を動かせた人が成人して不器用になることはなく、幼いときの不器用さの影をいつまでも持つ大人は多いのです。
12 工 作 うまく使える道具は息子たちに使わせ、使えない道具は手助けしてやって、工作には多くの時間を共にすごしました。
13 器用な手つき 手をうまく動かすためには、何度もくり返し同じ動かし方をして、しっかり動きを手に覚え込ませます。
14 刃 物 幼児にいつ、どんな刃物を持たせるか、これは個人によって適期が異なります。
15 折り紙 うまくなるまで努力させることです。努力して練習すれば、やがてできるということを知らせるよい機会です。
16 字を書く どの子にも、どうしても上手に書けない字があるものです。──その字は自分の姓名に使われている字なのです。
第3章 感覚をみがく
17 嗅覚をみがく においから内容を知り、内容からでき上がったものを想像し、それを言葉で表現できるようにします。
18 水遊び 水遊びは体温を下げ、涼を取るだけにせず、なるべく体を動かせるようにお母さんは工夫してください。
19 発 声 気長に何度も、お母さんが正しく口に出して反復してやることです。
20 痛 み 子どもがケガで痛がっているときは、「大声で泣きなさい」と言って、激痛が治まるのを待たせたらよいのです。
21 立体視 絵画で立体感を見せるのと同じことを、テレビの映像が見せてくれるのですが、それは本物ではありません。
22 ふれる 目かくしして、手でさわって、そのものが「なにか」を当てる遊びなどは、手の触覚を鍛えるのによい方法です。
第4章 予測する
23 競争心 「お前は、まだ小さいから仕方がないわよ」となぐさめないで、奮い立たせてください。
24 雨の日の遊び 外に出られない日や一人の時間でも退屈しないすべを考え、静・動いろいろと組み合わせてすごします。
25 時間の感覚 私は砂時計、タイマーなどを使って、「なるべく正確に3分を知る」ように教え込みました。
26 お 話 「他人がわからなくても、私にはわかる」などと母親は決して思わないことです。
27 待 つ たとえ買ってやることができても、すぐには買わず、〝辛抱する〟〝待つ〟〝ほしいという感じを長く持ち続ける〟ことを教えます。
28 なぜなの? 丁寧に答えてやることができても、子どもの疑問が広がるような答え方をします。
29 集中力 集中力を強く長く保てるようにするため、夢中で遊んでいるときに、うかつに声をかけてはいけないのです。
30 ウ ソ 幼児はウソと意識してウソをつきません。ないものを〝ある〟と想像した言葉をウソと評したのでは、夢を育てられません。
31 探しもの 見えているものからは、想定できない未熟さがあると考えて、ものを探し出す条件のヒントを与えてあげてください。
第5章 考える
32 地 図 勘は、4〜5歳までにつけてやると子どもの行動範囲が広がります。
33 もの覚え 「わからない」という言葉は応々にして、言葉で表現する仕方が「わからない」という意味なのです。
34 お小遣い・お年玉 4〜5歳くらいの幼児が、万に近いお金を手に入れて、自由に使っていいというのは、一家の生活費から見てどうでしょうか。
35 はかり遊び いろいろなものの重さや長さを、前もって予測してからはかる──という遊びを取り入れます。
36 数学的センス 単なる数字の暗唱はさせたことがなく、1と2の違い、特に「0」の概念をどのようにつかませようかと苦心しました。
第6章 生活とリズム
37 生活リズム 静かにしていられる時間が何分くらいか、一つの行動を続ける集中力がどのくらいあるかを知ったうえでしつけをする。
38 睡 眠 特に寝つき・寝起きの悪い子どもには、まず運動をよくさせて、床につけばコロッと寝入る工夫をします。
39 昼 寝 発育著しい幼児期は、心身の疲れも大きいからこそ、昼寝が必要なのです。
40 保育園・幼稚園 「イヤなことでも、しなくてはならないことがある」という義務感の初歩を、通園することで教えてほしいのです。
41 お手伝い 動作の器用さを身につけるための一つの方法として、手伝いをよくやらせました。
42 叱 る 「たたく」と宣言したら、必ず、しかも思い切りたたきます。私の手も痛みます。
43 テレビ テレビをうまく利用すれば、これほど手近で便利な教材はありません。
44 おけいこ 三日坊主になったときも、スランプになったときも、「あんたがやりたいと言ったのよ」との言葉に、再び奮い立つ自尊心は十分にあります。
第7章 心のめざめ
45 性器への興味 性を陰湿なものとしてとらえないように気をつけます。性器は体の一部であり、大切なものであることを教えます。
46 虫 生きている虫を怖がらずに見つめる──自然のままの状態で観察することが大切です。
47 残忍さ・優しさ 無力なものへの心ない行いを叱り、弱い者をいじめる子にはしたくないものです。
48 好き嫌い どうして嫌うようになったかを考えてみてください。──必ず原因があるはずです。
49 美意識 3歳ごろから美意識も芽生えてきますが、大人の感覚を押しつけてはいけないのです。
50 飽きっぽさ 原因の一つに、幼児への声がけがあります。ずぼらをしないで、幼児の行動をよく見て、機を見てから声をかけることです。
脳科学の権威・久保田競の脳をはぐくむコラム
運動が上手になるには
手と指を動かす
感覚をみがく
前頭前野
生活のリズム
あとがき
著者
久保田カヨ子(くぼた・かよこ)
1932年、大阪生まれ。
脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。
約30年前に、日本における伝統的な母子相伝の育児法を見直しながら、自身がアメリカ在住時と日本で実践してきた出産・育児経験をもとに、夫・競氏の脳科学理論に裏づけされた、“0歳から働きかける”久保田式育児法〈クボタメソッド〉を確立。
テレビなどで“脳科学おばあちゃん”として有名。
2008年、株式会社『脳研工房』を立ち上げ、現在代表取締役。
著書に、『カヨ子ばあちゃん73の言葉』(ダイヤモンド社)、競氏との共著書に、『脳科学おばあちゃん久保田カヨ子先生の誕生から歩くまで0〜1才 脳を育むふれあい育児』(主婦の友社)、監修に、クラシックCD『カヨ子おばあちゃんの元気なクラシック』(エイベックス)などがある。
ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評。
全国からの講演依頼もあとをたたない。
久保田 競(くぼた・きそう)
1932年、大阪生まれ。京都大学名誉教授、医学博士。1957年に東京大学医学部卒業後、同大学院に進学。当時、脳研究の第一人者であった時実利彦教授に師事し、脳神経生理学を学ぶ。大学院3年目に米国・オレゴン州立医科大学に留学。J・M・ブルックハルト教授のもとで、脳科学における世界最先端の研究に従事。帰国後、東京大学大学院を経て、1967年に京都大学霊長類研究所神経生理研究部門助教授に就任。1973年、同教授に就任し、同研究所所長を歴任する。1996年、定年により退官、同大学名誉教授に就任。その後、日本福祉大学情報社会科学部教授、同大学院教授を経て、2007年より国際医学技術専門学校副校長に就任、現在に至る。特定医療法人大道会・森之宮病院顧問。日立製作所中央研究所(旧基礎研究所)顧問。ブレインサイエンス振興財団理事。2011年、瑞宝中綬章受章。
朝4時半起きで仕事をする「朝活」を50年以上実践。ジョギングは30年以上、毎日続けている。
著書に、『頭のいい人はよく歩く!』(ブックマン社)、『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』(共著/角川マガジンズ)、『あなたの脳が9割変わる! 超「朝活」法』(ダイヤモンド社)、『天才脳を鍛える3・4・5歳教育』(大和書房)など多数。
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