ユニクロ監査役が書いた 強い会社をつくる会計の教科書
ユニクロ監査役が書いた 強い会社をつくる会計の教科書
書籍情報
- 安本隆晴 著
- 定価:1540円(本体1400円+税10%)
- 発行年月:2012年05月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:232
- ISBN:978-4-478-02142-2
内容紹介
会計を変えれば、逆境に負けない強い会社に変われます!上場準備コンサルタント・監査役として、これまでファーストリテイリングやアスクル、UBICなど多くの成長企業の会計・財務に関わってきた著者が、会計数字を駆使して中小企業を「成長体質に変える」ための方法を解説する。
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目次
はじめに
第1章 会計思考経営だけが会社を成長させる
1 会計思考がなければ強い会社はつくれない
会計思考の重要性を知らない経営者たち
会計とは説明責任を果たすということ
決算書を将来へのジャンプ台にする
全社員が会計思考できる「全員会計思考経営」を目指す
2 あなたの会社を「軽自動車」から「F1マシン」に変える
あらゆる観点から数字をつかまえる
「軽自動車」から「F1マシン」に乗り換える
3 強い会社はどんな数字にこだわっているか?
どんな大企業も、最初は中小企業だった
高い志・目標とマイルストーンをセットにする
基本事業が儲かっているか、お金が回っているか
4 倒産会社の決算書から学べること
会計思考の欠如がL社の倒産を招いた
決算書に表れていた破たんの兆候
5 ユニクロの急成長を支えた会計の土台づくり
僕がファーストリテイリングの監査役になった経緯
真っ白な模造紙に、あるべき姿の組織図を描く
各業務の目的とミッションを明らかにし、必要な人材をあてはめる
標準店舗の規模と1店舗当たりの標準損益構造を決める
月次で迅速に予実差をつかみ、すぐに手を打つ
将来の成功要因とリスクを洗い出し、成長目標を設定する
第2章 「月次決算」の迅速化と予算管理の徹底が強い会社の基本!
1 なぜ予算や計画を立てなくてはならないか
予算は将来に向けた「意志」であり、行動するための「仮説」でもある
あなたの会社に合った月次予算をどう作るか
「前年比○○%増」の前例踏襲目標は今すぐ捨て去ろう
月次予算書は目標レベルの異なるものを2つ以上作る
2 予算管理で会社の問題点を「見える化」する
月次決算で「計画=予算」と「実行の足跡=実績」を常に比較する
もう一歩進めてアラートシステムを組み込む
月次決算書は「翌月5日まで」がタイムリミット!
3 のろのろ月次決算を最速決算に変える社内大作戦
月末締めなのになぜ3週間もズレ込むのか?
全部門を巻き込み、筋肉質のアスリート部門に変える
月次決算が軌道に乗ったら、最終目標は「日次決算」へ!
4 管理部門にこそ優秀な人材を張り付ける
生産性をつかさどるのは、実は管理部門
会社の成長に合わせて管理部門の人材をどう増やすか
管理部門を安易にリストラの対象にしない
5 「実地たな卸」が決算能力を左右する
「実地たな卸」がなぜ重要なのか
在庫残高と帳簿残高に差異が出たときの対処法
6 売掛金と買掛金の残高確認をやってみる
売掛金の残高を取引先に問い合わせる
買掛金の残高に差異が出たときの対処法
7 そば屋でストップウォッチを使う
仕事が渋滞している会社は利益も出ない
全社員の「仕事のたな卸」をしよう!
第3章 儲かる強い会社にするための会計数字の使い方
1 損益構造が利益・現金を生み出せる体質になっているか?
主たる事業の損益構造と営業キャッシュフロー構造を知っているか
粗利率、販管費比率は同業他社と比べてどうか?
粗利率を高めるためにどんな手を打つか
販管費比率を引き下げるためにどんな手を打つか
2 部門ごとの損益構造は計画どおりか?
1本足打法よりも3本足打法で中長期に安定化
本当の部門別損益は営業利益まで算出する
部門別の営業損益を事業の改廃につなげよう!
3 社員に決算書を公開し、1人当たりの決算書を作る
社員に決算書を公開してみよう!
社員1人当たり損益計算書の作り方
年収500万円の社員はいくら稼がなければならないか
4 在庫削減はトップ主導の経営改革の命
滞留在庫はカネの回転を妨げる悪玉
滞留在庫を会計数字で素早くキャッチする方法
「無在庫物流」を目指してみよう!
5 適切な方法で減価償却しているか?
分かりにくい減価償却もこう考えればうまくいく
減価償却のやり方は仮定に満ちている
独自に耐用年数を見積もっている上場会社は多い
わが社でも耐用年数を独自に見積もってみる
6 貸し倒れの心配はないか?
売掛債権の管理部門はどこか?
100万円の貸し倒れをカバーするのに売上はいくら必要か
与信管理の大切さを分かっていない経営者が多い
貸し倒れを防ぐために債権管理でやっておくべきこと
第4章 強い会社をつくるタコメーターの魔術
1 経営指標は「会社のカルテ」
同業他社比較や自社決算書の連年分析で分かること
必ず覚えておきたい12種類の指標
2 投下した資本は効率的に利益を生んでいるか?
財務分析で大事なのは「総資本利益率」と「総資産回転率」
「売上高伸び率」と「総資産伸び率」の関係を見る
3 損益分岐点を見れば一番ムダなものが分かる
損益分岐点はこうして計算する
損益分岐点を低くする5つの方法
ラーメン店は1日何杯販売すると儲かるのか?
4 あなたの会社のタコメーターを作る
自社ならではの経営指標を1枚にまとめる
優れた会社は独自の注目指標(KPI)を持っている
数値の変化を見て、どんな手を打つか考える
5 企業のライフサイクルごとに優先課題は変わる
企業は生きている
スタートアップ期のうちに成長期に備えておく
個人商店から組織へ脱皮するための仕組み作り
6 ムダな経費をカットしよう!
上手なコストダウンとダメなコストダウン
いくつかの経費削減サービス事例
価値を創造する日本電産の「ムダ減らし」
節電目標だってクリアできた!
ムダな会議にかかるコストを計算してみる
7 東レの経営改革「NT21」から学べること
危機感からの経営改革
こんな会計数字が人を動かした
第5章 強い成長企業の会計数字ケーススタディ
1 会計思考できる経営者のもとで強い成長企業が育つ
経営者に求められる3つの要素
全社員に至るまで会計思考できるようにする
2 ユニクロのケーススタディ
なぜ柳井社長は「売上高5兆円」を目標に掲げるのか?
上場前の出店資金は回転差資金から
良いものを安く提供するために、どんな数字を使っているか?
在庫を増やさないための仕組み
売上の目安をつかむ「月坪効率」
人時を計算し生産性を測る
3 アスクルのケーススタディ
成熟産業のなかでのニュービジネスの芽生え
アスクルの船出とビジネスモデルの進化
最適在庫量を決める仕組み作り
4 コマツのケーススタディ
赤字転落の主因は固定費にあった
決算の迅速化が経営改革のカギとなる
5 日本マクドナルドのケーススタディ
QSCのことだけを考えろ!
サービス力を高める独自の経営指標「CSO」
6 ヤマト運輸のケーススタディ
数字による予測計算で宅配需要を確信
サービスレベルを数値化し、配達品質を高める
おわりに
著者
安本隆晴(やすもと・たかはる)
公認会計士・税理士。株式上場準備コンサルタント。
1954年静岡生まれ。1976年早稲田大学商学部卒業後、朝日監査法人(現・あずさ監査法人)などを経て、安本公認会計士事務所を設立。1990年(株)ファーストリテイリング(旧・小郡商事)の柳井正社長と出会い、以降、株式上場準備コンサルタント・監査役として、同社の躍進を会計面から支えてきた。現在、アスクル(株)監査役、(株)リンク・セオリー・ジャパン監査役、(株)UBIC監査役、(株)カクヤス監査役、中央大学専門職大学院国際会計研究科特任教授でもある。
著書に『熱闘「株式公開」』『「ユニクロ」!監査役実録』(ともにダイヤモンド社)、『数字で考えるとひとの10倍仕事が見えてくる』(講談社)、『火事場の「数字力」』(商業界)など。柳井正著『一勝九敗』『成功は一日で捨て去れ』(ともに新潮社)の編集にも携わった。
著者Eメール:takay@blue.plala.or.jp
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