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現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義

  • 紙版
  • 電子版

現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 水永 政志 著
  • 定価:2640円(本体2400円+税10%)
  • 発行年月:2013年01月
  • 判型/造本:A5上製
  • 頁数:238
  • ISBN:978-4-478-02133-0

内容紹介

上場企業の現役経営者であり、京都大学・学習院大学の教壇にも立つ著者が、会社設立から出口戦略まで、起業家に欠かせない実践知識を総合的に解説。前作『入門 ベンチャーファイナンス』の重要知識はそのままに、過去、起業に失敗した経験から学んだ教訓など、未来の起業家が本当に知っておくべき内容が大幅に追加された。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

第1部 ベンチャースピリット

学生アルバイトから始まった起業経験
初めての起業から学んだ3つの教訓
経験と自信をもとに2社目のベンチャーを起業
絶対成功するビジネスモデルなどない
成功する方法より、失敗しない方法を学ぶ
ベンチャー企業と中小企業の違い
アントレプレナーシップは成長企業の必然的精神
所有と経営が分離する近代経営
起業から創業者の卒業まで、ベンチャー企業のライフサイクル

第2章 ビジネスモデルと経営戦略

ビジネスモデルとエクセキューション
  バリューチェーン
  競争優位の構築
備えておきたい経営戦略の知識
  参入障壁を築く
  アタッカーズ・アドバンテージの活用
  SWOT分析を行う
  プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)による最適化
  サンクコスト(埋没費用)の呪縛に陥らない
  オポチュニティコスト(機会費用)を意識する
  フレーミング効果に注意する
  アンカリングに捉われない判断をする
ビジネスモデルに重要な“再現性”
スター・マイカの戦略とは

第3章 会社の設立

株式会社とは何か
  なぜ法人格を得る必要があるのか
  会社類型で異なる有限責任と無限責任
  株主総会が果たす役割
  「代表」取締役の意味
  株式会社設立の具体的なプロセス
黒字倒産の仕組み
  ケースに学ぶ黒字倒産
  ベンチャー企業はキャッシュフロー経営が不可欠
ベンチャー企業ならではの注意点

第4章 ベンチャー企業に求められる組織と人事

組織構造の基本
  組織構造を形づくる要素
  基本的な組織構造① ピラミッド組織
  基本的な組織構造② フラット組織
  基本的な組織構造③ 自律型組織
組織形態の4つの類型
  ❶機能別組織
  ❷事業部制組織
  ❸カンパニー制、持株会社制
  ❹マトリクス組織
組織停滞のメカニズム
  フリーライダー
  トラとキツネ
  派閥
  囚人のジレンマ
組織を活性化するための手法
  360度評価
  思い切った人材登
  報酬基準の見直し
  役職定年制
  アップ・オア・アウト
ベンチャー企業ならではの組織と人事
  ベンチャー企業の組織に訪れる2つの分岐点
  ベンチャー企業はサッカー型組織を目指す
  中途採用者をいかにして束ねるか
  ベンチャー企業における昇進の意味
  ストックオプション

第5章 資金調達の意義とその具体的方法

成長するために資金調達は欠かせない
  内部留保に頼った成長の限界
  株主資本(エクイティ)と負債(デット)とは
  資金繰りの重要性

I デットファイナンス
不動産担保融資とプロジェクトファイナンス
なぜ、銀行は社長に個人保証を要求するのか?
連帯保証と根保証
メインバンクと企業の関係
シンジケートローン
期限の利益と財務制限条項(コベナンツ)
その他のデットファイナンス
  手形の割引
  社債の発行
  転換社債(新株予約権付社債)の発行

II エクイティファイナンス
成長段階とエクイティファイナンス
ベンチャーキャピタルとは何か
  ベンチャーキャピタリストは欧米では尊敬される存在
  ベンチャーキャピタルの投資資金
  ベンチャーキャピタルの投資のプロセス
  ベンチャーキャピタルの投資回収方法
ダイリューション
  株主割当増資と第三者割当増資
  株価上昇による持株比率の維持
  適正な株価はどのように決まるのか
種類株式の発行
資本コストの考え方
資本政策とは
  ダイリューションと持株比率
  資本政策のプロセス
  逆資本政策としてのバイアウト

第6章 コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスと会社の機関
  「所有と経営の分離」が株式会社の基本
  株式の持ち合いとガバナンス
  取締役が業務執行と監督を兼務
  監査役と監査役会、内部監査
  社外取締役と委員会設置会社
株主からの責任追及
  株主代表訴訟
  特別背任罪
ステークホルダーとシェアホルダー
ベンチャー企業とコーポレートガバナンス
敵対的買収
  プロキシーファイト
  株式交換(Stock for Stock)
  買収防衛策

第7章 株式上場の意義とプロセス

株式上場の仕組み
  株式上場のメリット
  上場株式流通の仕組み
  ディスクロージャーとインサイダー取引
  新規株式公開(IPO)から上場へのプロセス
  公募と売り出しの違い
  公募価格と初値の決定プロセス
上場のポイント
  開示の適切性
  企業経営の健全性
  有効な内部管理体制
  事業計画の合理性
  その他の事項
上場を成功させるために必要なこと

第8章 ベンチャー企業の出口戦略

出口戦略は創業者が果たす使命
ウォールストリートルールに学ぶ資本主義の姿
イクジットストラテジーの5つのパターン
  ❶なかなかイクジットしない
  ❷引退しても株は売らない
  ❸株を市中売却する
  ❹事業提携先へ売却する
  ❺新経営陣へ売却する
創業経営者の真価はイクジット後に問われる

附録 企業価値評価と資本コスト

企業価値と株主価値
資産価値によるアプローチ
  ディスカウントキャッシュフローの概念
  正味現在価値
  内部収益率
  永久定額年金
  割増永久年金
  EBITDAとマルチプル法
  企業会計の資産評価
株価評価によるアプローチ
  株主価値(時価総額)
  帳簿上の純資産と株主価値
  株価純資産倍率
  株価収益率
資本コスト
  株主資本コスト
  最適資本構成
ベンチャー企業が企業価値を学ぶ意味

おわりに

索 引





著者

水永政志(みずなが・まさし)
スター・マイカ株式会社代表取締役社長。また、京都大学、学習院大学非常勤講師として、起業や経営に関する講義を担当。
1964年生まれ。広島大学附属福山高等学校、東京大学農学部農業経済学科を経て、三井物産に入社。UCLA経営大学院で経営学修士(MBA)を修得したのち、ボストン・コンサルティング・グループで経営コンサルティング業務、ゴールドマン・サックス証券でプライベートバンク業務を担当し、先端金融商品の開発や資産運用に携わる。
2000年、ピーアイテクノロジー(現いちごグループホールディングス)を設立。2002年、中古マンションへの投資を主要業務とするスター・マイカを創業し、現在に至る。
スター・マイカは、2006年に、大阪証券取引所ヘラクレス市場(現大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場し、2011年には、世界的な競争戦略論の第一人者であるマイケル・ポーター教授より、独自性のある優れた競争戦略を実践する企業に与えられる「ポーター賞」を受賞。

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