勝負は、お客様が買う前に決める!
成功企業が密かに取り組む事前期待のマネジメント
勝負は、お客様が買う前に決める!
成功企業が密かに取り組む事前期待のマネジメント
書籍情報
- 小林 弘人 監修/柴崎 辰彦 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2012年07月
- 判型/造本:4/6並製
- 頁数:244
- ISBN:978-4-478-02125-5
内容紹介
ソーシャルメディア2ndステージの鍵を握る事前期待のマネジメント。ソーシャルメディアを活用して、顧客の事前期待を読み解き、期待を活性化させ、ときには膨らみすぎた期待を冷ます。そしてライバルと競合する前にお客様をファンにしてしまう。この新発想で、継続的な関係づくりが実現しビジネスは飛躍的に拡大する。
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目次
まえがきにかえて 小林弘人
序章 勝負は、お客様が買う前に決める!
1 お客様が買う前にライバルに差をつける
モノやサービス、アフターサービスだけではなく、買う前のお客様を攻略せよ/お客様のロイヤルティが低下し、常にライバルと天秤に掛けられている/共感が得られれば、お客様が買う前にライバルと差がつけられる
2 差別化のカギは、事前期待のマネジメント!
ソーシャルメディアで事前期待を読むことが勝負の分かれ目/お客様のモノやサービスへの事前期待はマネジメントできる/事前期待のマネジメントを実践すると、ライバルと差別化が可能になる
第1章 ソーシャルメディア×事前期待のマネジメント
1 ソーシャルメディアを使うだけではダメ!
ソーシャルメディア革命、お客様との新しいコミュニケーションの可能性/双方向コミュニケーションのメリットを活かせ!/購入前のお客様とも親密なコミュニケーションが可能になった/ただ利用するだけでは、従来のマスメディアと変わらない
2 売り手の大きな勘違い
マスプロモーションを仕掛けても、もうお客様は振り返ってくれない/ネットの情報洪水の中で、あなたのメッセージが埋もれている/形式的なアンケートだけでは、お客様の本当の期待はわからない
3 抜け落ちていたお客様の事前期待
買い手の気持ちをコントロールする「事前期待のマネジメント」はなぜ必要か/お客様対応の基本はリアル(対面)でもバーチャル(ネット)でも変わらない/ソーシャルメディアを使えば、ネットならではの効果も期待できる/事前期待を読み解くことが勝利への決め手
4 サービスサイエンスの実践でわかったこと
価格を下げるのではなく、価値を上げる工夫を/ちょっと高くてもお客様に納得していただける関係を構築する/お客様の困っていることに相談に乗り、信頼関係を築くことでリピート化
第2章 まずは、お客様から注目される存在になる!
1 ソーシャルメディア上での話題づくりを始める
「共感」を築くには、話題性のあるコンテンツの提供がカギ/誰もが共感するテーマで話題を獲得──花をテーマに集客するフラワーサロン「Aphrodite」/意外性や驚きで認知──お弁当の飾り切りのテクで、キラーコンテンツに成長 「伊藤ハム」/ソーシャルゲームで話題づくり──「デジモ」/心惹かれるデザインや画像で魅了──カスタムバイクの魅力を追求「BAD LAND」/初競りの大間のマグロは、得か損か!?
2 ソーシャルメディアで「お客様のまわりの人々」を巻き込む
お客様とのやり取りをオープンにすることで、まわりの人々にアピールする/お客様の会話を活用せよ──リプライ5、会話3、発信2のバランスが秘訣 「東急ハンズ」/宣伝色を抑えた自然なやり取りで信用を獲得
3 マス広告よりも新しいライフスタイルの提案
モノやサービスを売り込むな!──押し売りや自慢話は控える/トレンドを押さえ、新しいライフスタイルを提案──宅飲みで認知度拡大 「サントリー」/自社のモノやサービスと流行を絡めて拡散
4 グーグルやヤフー!の検索よりも友人や知人の口コミ
モノやサービスを利用するお客様の口コミが人に影響を与える/友人や知人からの「オススメ情報」が大きな影響力を持つ/ソーシャルメディアの会話で、モノやサービスに「友人の共感」が付与される
5 感動するエピソードをお客様と共有
モノやサービスのエピソード(開発秘話、熱い想い)を共有/企業や店舗の歴史や従業員の活動を紹介/社会性を持った時事問題への支援、社会貢献などの活動を紹介
6 ソーシャルメディアを活用するうえでの留意点
どのソーシャルメディアを利用すればよいか?/友だちやフォロワーの数は多いほうがよいか/実名主義と匿名主義どちらがよいか?/ソーシャルメディアの運営のマナー──失敗してからでは遅い/ソーシャルメディアでのつぶやき方──文章でコミュニケーションする時代/やらせと言われないために──食べログの問題と教訓
第3章 ソーシャルメディアでお客様との信頼関係をつくる
1 プロフィールをオープンにして安心感を与える
顔やプロフィールを明かしたうえで仲よくなる──面識のないお客様と信頼感を持って対話する/人柄やキャラクターを売り込め!──顔の見える対応で共感を呼ぶ 「泡組」/決してモノやサービスの売り込みは行なわない
2 リアルタイムの会話で親近感をもたらす
モノやサービスについての日常的な会話を通して、お客様と友だちになる/人に自慢したくなるプレミア感を演出──ツイッターでオーナーと会話できる意外性 「豚組」 /お客様を好きになる、お客様に強い関心を持つ
3 ソーシャルデメィアで購入前の不安を解消
お客様が購入する前に抱えているいろいろな不安を取り除く/「顔を出す」「技術を出す」ことで、お客様を虜にするメッキ屋さん──「三和メッキ工業」/ソーシャルメディア上で問い合わせに答えることで、まわりの人々の不安も解消/ウェブサイトやブログ、広告でもお客様の不安を解消する努力をする
4 タイムリーなアドバイスで強い信頼関係を構築
知識や経験をもとにした適切なアドバイスがお客様の心をつかむ/CA(キャリアアテンダント)によるキャリア相談や求人情報の紹介──「パソナテック」/お客様に寄り添いながら、一緒に成長していくバーチャル・コーチングで共感を獲得
5 ソーシャルメディア上でモノやサービスを共創
お客様と一緒にモノやサービスを開発する「共創の時代」へ/新しいモノやサービスの企画・開発に活かす──フェイスブックでの意見交換 「無印良品」/リアルタイムにサービスを共創──リスナーと番組を共創する「TBSニュース探究ラジオDig」/共創するとお客様に強いロイヤルティが生まれる
第4章 買う前にファンにしてしまう5つの法則
[法則1] ターゲットとなるお客様像をイメージする
ソーシャルメディア上のプロフィールは宝の山/まず、どんなお客様かをペルソナでイメージする
[法則2] ソーシャルメディア上でのやり取りからお客様の心理を感じ取る
お客様の過去の発言内容から、ニーズをつかめ/ソーシャルメディアでのやり取りから、お客様の期待をつかむ/お客様がサービスに期待している内容を紐解くには
[法則3] モノやサービスへの事前期待で、お客様を分類する
お客様のニーズや抱えている問題を理解する/ライバルのサービスレベルを把握しているか/モノやサービスへの事前期待を理解して、お客様を顧客セグメントに分類する
[法則4] さまざまな事前期待に応える
お客様に共通の事前期待はマニュアル化で対応する──「共通的な事前期待」に応える/「個人的な事前期待」に応えると、お客様は感動する──趣味・嗜好・履歴を詳しく記録する/いまの瞬間の事前期待を察知することで感動を与える──「状況で変わる事前期待」に応える/お客様を好きになる、お客様に興味を持つ──「潜在的な事前期待」に応える/大きなお世話やおせっかいでは、お客様は離反する──お客様の事前期待に合わない場合
[法則5] ソーシャルメディアで事前期待をマネジメントする
事前期待は高ければ高いほどよいか──顧客満足と事前期待の関係/過大な事前期待を客観的な情報で冷ます──過度の事前期待に対する対応/事前期待が膨らみすぎないように対話する──妥当な事前期待に対する対応/妥当な事前期待にしてサービスを活性化する──過小な事前期待に対する対応/お客様の喪失と事前期待──絶対に応えてほしい事前期待/モノやサービスを買う前の事前期待のマネジメント──待ちの事前期待
第5章 お客様にファンであり続けてもらうために
1 ソーシャルメディアで広がる共感のコミュニケーション
お客様のさまざまな事前期待に応える活動が共感を生む/ソーシャルメディア上で共感を得られると情報は広がる/3つの共感を意識する──企業やお店への共感、発信者への共感、情報への共感/お客様の役に立つ情報、友人や知人に話したくなる話題を提供する
2 ロング・エンゲージメントでビジネスを考える
共感のコミュニケーションで、ロング・エンゲージメントを獲得する/お客様に誠実に向き合い、地道に長く貢献していく/お客様にとって欠かせないパートナーになる/リピートオーダーを獲得する工夫をする/ロイヤル・カスタマーをつくることを心がける
3 お客様との「絆」が成長する企業の最高の財産
お客様と一緒に社会のために必要なモノやサービスを考える/利益を出しながら、社会貢献も実現──三方よしの世界
あとがきにかえて 柴崎辰彦
参考文献
監修者略歴
小林弘人(こばやし・ひろと)
株式会社インフォバーン代表取締役CEO。スマートフォン・アプリ開発会社の株式会社デジモ代表取締役を兼務。「ワイアード」「ギズモード・ジャパン」など紙とウェブの両分野で多くの媒体を立ち上げる。また、インターネット黎明期より数多くの企業ウェブのプロデュースやデジタル・コミュニケーションを支援。ソーシャルメディアとコンテンツ・マーケティングの第一人者として活躍する傍ら、大学で教鞭を執る。著書に『メディア化する企業はなぜ強いのか?』(技術評論社)『新世紀メディア論』(バジリコ)など。監修書に『フリー』(日本放送出版協会)、『シェア』(日本放送出版協会)などがある。
著者略歴
柴崎辰彦(しばさき・たつひこ)
1964年東京都生まれ。1987年立教大学文学部心理学科(産業心理、消費者心理)卒業。1987年富士通株式会社に入社。国際ディジタルネットワークビジネス、テレカンファレンスビジネス、CTIビジネス、CRMビジネスなど数々の新規ソリューションビジネスの立ち上げに従事。CRMビジネスでの経験を踏まえ、2009年頃からサービスサイエンスの研究と検証を実践中。現在、同社のシステムインテグレーション部門戦略企画室にてコミュニケーション創発サイト「あしたのコミュニティーラボ」を立ち上げ、オープンイノベーションを実践中。(社)情報処理学会、(社)日本情報システム・ユーザー協会、大学等での講演および論文掲載多数。
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