世界で最もイノベーティブな洗剤会社 メソッド革命
業界の常識をひっくり返す品質とデザインはいかにして生まれたか
世界で最もイノベーティブな洗剤会社 メソッド革命
業界の常識をひっくり返す品質とデザインはいかにして生まれたか
書籍情報
- エリック・ライアン/アダム・ローリー:著 須川綾子:訳
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2012年10月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:352
- ISBN:978-4-478-02096-8
内容紹介
エコとクールさを徹底的に追求する洗剤会社のメソッドは、いかにして国際的巨大企業ひしめく寡占市場で躍進を遂げ、世界で最もイノベーティブな企業の一つとされるようになったのか? 楽しい企業文化、デザインへのこだわり、多くの熱狂的ファンの獲得など、その成功をもたらした独自の経営哲学を創業者みずから明かす!
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目次
はじめに
メソッドの歴史
■ カルチャーシフト その1 ── ライフスタイルを住まいに反映させる
■ カルチャーシフト その2 ── 化学薬品にまみれた現状
■ エレベーターピッチ ── 住まいにアヴェダを
■ 目標は高く ── ターゲットに照準を定める
■ しかるべき相手に相談する
■ 1つ目の賭け
■ 2つ目の賭け
■ 大躍進
■ 荒波を乗り越える
■ 果てしなき挑戦
第1章 こだわり1 カルチャークラブをつくる
■ 常時接続の世界における透明性、真実味、企業文化
■ 祝福のとき
■ あるいは論理的、あるいは魔法のような
■ メソッドのカルチャーを定義する
■ 風変わりな社風を保つ
■ 冒険野郎マクガイバーならどうする?
■ 模倣ではなくイノベーション
■ コラボレーション、コラボレーション、またコラボレーション
■ とことん思いやる
■ 価値観の実践
■ 採用活動を最適化する
■ 月曜日の朝会
■ アメリカンドッグにプロムクイーン
■ 事業計画より社会的使命が先
■ 失敗の解剖学 ── 偽マクガイバーにならない
■ カルチャーのミューズ ── ザッポスCEO、トニー・シェイ
第2章 こだわり2 支持者をインスパイアする
■ 「購入メディア」から「獲得メディア」へのビッグ・シフト
■ まずは信念ありき
■ 信念のブランドを確立する
■ 徹底したブランド化
■ 小さなグループに徹底的に奉仕する
■ ムーブメントを起こす
■ 失敗の解剖学 ── 泡のたわごと
■ 支持者の共感を得るミューズ ── イノセント・ドリンクスの男たち
第3章 こだわり3 グリーンジャイアントになる
■ サステナブルなイノベーションの逆説
■ 欲望は善である
■ 消費者にとって利己的であること
■ チームメンバーにとって利己的であること
■ 競争相手にとって利己的であること
■ 株主にとって利己的になる
■ ベンダーとパートナーにとって利己的になる
■ 変革のモデル ──「完璧」にこだわることの弊害
■ 失敗の解剖学 ── クリーナーシートの惨敗
■ ミューズ ── ストーニーフィールド・ファーム社、ゲイリー・ハーシュバーグ
第4章 こだわり4 素早くズバ抜ける
■ バランス感覚
■ 飛ばしすぎの危うさ
■ 敏捷さを鍛える
■ スピードは企業文化の決定要素である
■ 失敗の解剖学 ── バンブー素材のクリーナーシート
■ スピードのミューズたち── ラッキーブランドジーンズ創業者、ジーン・モンテサーノとバリー・パールマン
第5章 こだわり5 リレーションシップ・リテール
■ メーカーから小売業者へのパワーシフト
■ 目玉商品の必要性
■ 差別化が生き残りの道
■ 販売活動とは感情を伝えること
■ 全員とは友だちになれない
■ 売り込みはやめて助言する
■ リテールの速度でコラボレーションする
■ 失敗の解剖学 ── ホールフーズのために裸になる
■ 小売店のミューズ ── 提携のパイオニア、ターゲット
第6章 こだわり6 顧客体験で勝負する
■ 際立ったブランド体験を提供する
■ 失敗の解剖学 ── バブルの神話を崩壊させ、食器用洗剤で勝利する
■ ミューズ ── ヴァージン、リチャード・ブランソン
第7章 こだわり7 デザイン主導の経営
■ メソッドのデザイン
■ すべてをデザインに賭ける
■ デザイン思考とビジネス思考にレバレッジをかける
■ 失敗の解剖学 ── 僕らの失敗作、ブロック
■ ミューズ ── ケイト・スペード共同創立者、アンディ・スペード
結論
どうもありがとう!
訳者あとがき
著者
エリック・ライアン&アダム・ローリー(Eric Ryan & Adam Lowry)
エリックとアダムはメソッドの共同創設者。ともにミシガン州デトロイト出身の幼なじみ。エリックは1972年生まれ。ロードアイランド大学、英国リッチモンド大学で経営学やコミュニケーション理論を学んだのち、広告会社でGAPやサターンなどのブランディングを担当。アダムは1974年生まれ。スタンフォード大学で化学工学と環境科学を専攻し、自然に還る素材やリサイクル素材などを研究。卒業後はカーネギー研究所で気候データの分析などを行っていた。
二人は2001年にメソッドを立ち上げ、エリックは最高ブランド設計者として営業やブランディングの指揮を執り、アダムはチーフ・グリーンキーパーとして研究開発部門を率いている。安全で、デサイン性に優れ、環境に優しいメソッドの商品は世界中に多くの「支持者」を獲得し、2010年からは日本でも発売されている。
http://www.methodhome.jp/
訳者
須川綾子(すがわ・あやこ)
翻訳家。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業。訳書に『競争優位で勝つ統計学』(河出書房新社)、『世界鉄道史』(共訳、河出書房新社)、『ルネサンス 料理の饗宴』(共訳、原書房)などがある。