貢献力の経営(マネジメント)
押し寄せる課題に皆で立ち向かう仕組み
貢献力の経営(マネジメント)
押し寄せる課題に皆で立ち向かう仕組み
書籍情報
- 山下徹(NTTデータ 代表取締役社長):著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2011年05月
- 判型/造本:4/6上製
- 頁数:248
- ISBN:978-4-478-01568-1
内容紹介
「役立ちたい」本能を解き放てば、社員は「壁」を超える、利害を超えて、つながり、支え合うことで生まれる、新たなチカラとは? いまこそ、自分のための「成果主義」から、誰かのための「貢献主義」へ。『貢献力』が、働き方と企業経営の「新たなモノサシ」に代わる!
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目次
はじめに
1章 『貢献力』とは何か? なぜ今『貢献』なのか?
経営課題はチームワークだけでは解決できない
なぜお客様を満足させられなかったのか
チームワークこそ日本企業の強みだった
チーム内ワークだけでは上手くいかない
背景にあるのは規制緩和とIT化─ビジネス界に起きたパラダイムシフト
変化する顧客のニーズ─とまどう担当者たち
低成長時代に進む企業の病気─セクショナリズム、ロイヤルティの低下
孤立が個人の不満を増大する
『貢献力』でいろいろなことが上手くいく
しがらみから人を解き放つには?─壁を超える
利害を超えた人間関係を
学び合う関係が人をプロにする─貢献のループ
人の欲求と『貢献力』の関係─マズローの欲求5段階説
広がる『貢献』の対象と、それによって得られる充実感
『貢献力』を支える企業が伸びていく
短期的な利益追求だけが企業の目的ではない
進化する企業の社会貢献
ゆるやかな組織が人を育てる
支え合ってこそ人は成長できる
2章 回り始めた『貢献のループ』
つながり、学び合うことで生まれる『協創』
ストーリー① 一般社員のケース
「公私混合」が起こした化学反応
世界のオペレーティングシステム(OS)を変えたコミュニティの力
プロボノ活動に社員を駆り出せ
自由と責任が『協創』を生む
一人ひとりの『プロフェッショナル』を引き出す
ストーリー② 管理職のケース
自らが「見える化のハブ」になる
インフォーマルなコミュニティをデザインする
組織内にコミュニティリーダーを増やせ
『多様性』を取り入れた風土作り
ストーリー③ 経営者のケース
イノベーションを起こす「オープン型組織」へ
変化に対応できる人材の確保を
『貢献力』を企業文化にするための新たな関係作り
3章 社員が生んだ、私たちの『貢献力』
変革のプロセスから生まれた『貢献主義』
まず私たちが変わらなければ─大企業病からの脱却
社員たちから教わった、貢献する姿勢
社員発 ボトムアップによる貢献活動
《協創》 型の貢献 ─セクショナリズムを超えた問題解決。暗黙知をカタチに
実践コラム① ……社内SNS「Nexti」
実践コラム② ……ナレッジコンシェルジュ
《プロフェッショナル》型の貢献 ─得意技を活かしたコミュニティ。強みが武器に
実践コラム③ ……Linuxのカーネル開発
実践コラム④ ……バーチャル・デザイン集団「かえる工房」
《多様性》型の貢献 ─社員同士が支え合う文化。働きやすい会社に
実践コラム⑤ ……キッズワークショップ
4章 『貢献力』を向上させるための仕掛け
『貢献力』の向上が会社の発展を促す
『貢献力』を反映させた人事制度改革
会社発 トップダウンによる貢献活動
《協創》 型の貢献 ─仕事の見える化で課題共有、常に進化する職場に
実践コラム⑥ ……KI活動
《プロフェッショナル》型の貢献 ─次代を担う人材育成。イノベーションをカタチに
実践コラム⑦ ……イノベーション経営カレッジR
《多様性》型の貢献 ─社員も、組織も、会社も相互に貢献、支え合う社会に
実践コラム⑧ ……Thank you Point
実践コラム⑨ ……特例子会社「NTTデータだいち」
『貢献力』が会社を元気にする─成果の兆し
社員満足度が向上。『貢献力』は組織にも効く
すべてはお客様のために。ともに考え、歩むパートナーとして
終章 『貢献力』をめぐる3つの論点
NTTから分社独立、苦難の船出
第一の論点─社会に果たすべき企業の役割
第二の論点─セクショナリズムの打破
第三の論点─『貢献』は人間の自然な欲求
あとがき
参考文献
著者
山下 徹(やました・とおる)
NTTデータ 代表取締役社長
1947年神奈川県生まれ。1971年東京工業大学工学部卒業、同年日本電信電話公社入社。1988年のNTTデータ通信株式会社(当時)分社以降、産業営業本部長、ビジネス開発事業本部長等を歴任。2004年から常務取締役経営企画部長として、NTTデータの企業変革に取り組む。2005年代表取締役副社長執行役員に就任、2007年6月より現職。
これまで、日本経団連「高度情報通信人材育成部会」の部会長や、当該部会の実行機能を引き継いだ「特定非営利活動法人 高度情報通信人材育成支援センター(CeFIL)」の発起人となる等、国際競争力の源泉となる高度なICT人材の育成に尽力している。
主な著書・監修書に、『高度IT人材育成への提言』(NHK出版)、『危機対応社会のインテリジェンス戦略』(日経BP企画)、『企業変革のマネジメント』(東洋経済新報社)等がある。