人生の最期は自分で決める
60代から考える最期のかたち
人生の最期は自分で決める
60代から考える最期のかたち
書籍情報
- 大塚宣夫 著
- 定価:1650円(本体1500円+税10%)
- 発行年月:2013年03月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:176
- ISBN:978-4-478-01464-6
内容紹介
家族が親を介護するほど非効率なことはない。介護する側、される側、双方にアンハッピーな在宅介護にこだわるのは予算削減をもくろむ厚労省だけ。ボケて何が困る。適切な対応をしないから困ったことになるのであって、ボケはけっして不幸ではない。しあわせな臨終を実現して30年の実績をもつ老人病院が一医師として発言。
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目次
はじめに
第1章 定年後に起きること
死ぬのも大変な時代
狂う人生設計
「老後」はいくつから?
旅立ちまでの3つのステージ
年をとるとこんなことに
サラリーマン男性の第1ステージ—毎日が日曜日
女性や定年のない人のステージ
70代半ばから起きること—第2から第3ステージへ
75歳からひろがる個人差
ピンピンコロリは期待薄
第3ステージ—最晩年
老後を誤らないためのこころ構え
留守番の出来る男になろう
もっとひろがる役立ちの道
一人暮らし、大いに結構
よけいなお世話が認知症をつくる
認知症でも一人暮らしは出来る
「孤独死」をもっと評価しよう!
第2章 自分で出来るしあわせな晩年への備え
崩壊する日本的介護環境
子が親をみるのは当たり前なの?
親の面倒をみる動物はいない
子どもに親の面倒をみさせる方法を考えた人間
経済成長が前提だった社会保障制度
老後への備え
家族による介護の幻想
親思いが悲劇を生む
介護保険の登場とその成果
在宅介護はそんなに望ましいものなのか
デイサービス、ショートステイサービスなぜ人気?
老後の沙汰こそ金次第
頼っていいのは自分のお金
不都合を解消するお金
お金の不思議な力
言葉とお金、どちらも必要
人生をしあわせに終えるために使うお金
財産は、残すより使う
在宅介護はどこまでやるか
高齢者がほんとうに望んでいる場所
身内の介護は気兼ねです
負担の重い現在の在宅介護
しあわせな終の棲み家をめざして
自分の最期に関心を持とう
不透明な最晩年をシミュレーション
老人ホーム見学が第一歩
終の棲み家の三条件
最晩年のための費用
第3章 自分の親のための施設をつくる
人生の方向転換
消去法で選んだ精神科医の道
フランス政府給費留学
フランス生活の成果
老人病院づくり
老人病院、初見学のショック
親を看取る病院をつくろう
気がつけば大病院計画に
幸運の神様に出会う
慶友病院の開設、そして…、
よみうりランド慶友病院の開設
30年間に学んだこと
ご家族の望むこと
医学教育の価値観
衝撃のヨーロッパ視察
寝たきりがいない理由
第4章 認知症を恐れるのはむだ 対応次第で困難は軽減できる
認知症で何が悪い
認知症への恐れ
認知症と寝たきり、どっちが大変?
対策の一番は長生きをしないこと
認知症予防に決め手なし、今を楽しむべし
認知症に歩調を合わせればいい
認知症は治らなくても先手必勝
認知症の早期診断は家族のためにある
認知症の介護はプロのワザ
施設に預けるタイミング
最終章 最晩年を豊かに
人生こそは終わり良ければすべて良し
最晩年を過ごす病院という名のホーム
居心地のいい場所をつくる
惨めで苦しい長生きよりも豊かな一日を
家族との良き時間を過ごす
穏やかで静かな最期をどう手に入れる
あとがきにかえて
著者
大塚 宣夫 (おおつか・のぶお)
1942年岐阜県生まれ。1966年慶應義塾大学医学部卒業。翌年同大学医学部精神神経科学教室入室。1968年から1979年まで(財)井之頭病院で精神科医として勤務。その間、フランス政府給費留学生として2年間渡仏。1980年青梅慶友病院を開設し院長に。1988年には同病院を医療法人社団 慶成会に変更し理事長に就任。2005年よみうりランド慶友病院を開設。2010年慶成会会長に就任。「老人の専門医療を考える会」前会長。著書に『老後・昨日、今日、明日—家族とお年寄りのための老人病院案内』(主婦の友社)、監修書に『百歳回想法』(木楽社)。